「そのペットボトル、まだ飲むの?」~夏の直飲みリスクと食中毒の真実~
こんにちは、にいのみ整体院院長の新野見です。
整体師として日々多くの体に触れてきた中で、最近よく聞かれるのが「なんか体がだるい」「夏になると急に不調が出る」という声。
もちろん気圧や湿度、冷房などの外的要因もありますが、見逃せないのが「口をつけたペットボトル飲料」の飲み残し。
これ、軽く見てませんか?
実はこれが食中毒の引き金になっているケース、少なくないんです。
口をつけたペットボトルは、菌の培養装置?
ペットボトルに直接口をつけて飲むと、どうしても口内細菌(大腸菌・ミュータンス菌など)が逆流して、飲料内に入り込みます。
そこから常温で放置すると、菌たちは喜んで大繁殖。特に暑い夏、温度が25℃を超えると、菌は20分ごとに2倍に増えていくと言われています。
たとえば、一口で100個の菌が入ったとしましょう。常温で3時間放置すると……。
100個 × 2の9乗(=512倍) = 5万1200個になります。
真夏なのにゾッとしますよね。
「ちょっとずつ飲む」が実は危険!
もっと怖いのは、何口も分けて飲む場合です。こんなシチュエーション、思い当たりませんか?
-
「暑いからちょっとずつ飲んでた」
-
「500mlを数時間かけて7~8回ぐらいに分けて飲んでた」
これは一見、こまめな水分補給に見えて、菌の追加インストール×8回みたいなもの。
しかも飲料が減っていくので、菌の濃度はグングン上がっていきます。
例えるなら、「透明な甘い水」だったものが、気づけば「見えない雑菌スープ」になってる感じ。
とくに清涼飲料水やスポーツドリンクは、糖分たっぷり。菌にとってはビュッフェ状態です。
リスク比較:飲み方によってどれくらい違う?
ちょっと理系風にまとめてみました。
飲み方 | 初期菌数 | 3時間後(20分ごとに倍増) | 菌濃度(mlあたり) | リスク指数(基準=1) |
---|---|---|---|---|
一口(100個) | 100 | 51,200 | 102個/ml | 1.0 |
2口(200個) | 200 | 102,400 | 234個/ml | 約2.3 |
3口(300個) | 300 | 153,600 | 409個/ml | 約4.0 |
8口(800個) | 800 | 409,600 | →危険域 | 約10以上 |
つまり、飲む回数が多く、残量が少ないほどリスクは跳ね上がる。
これ、理屈じゃなくて現実。患者さんにもいっぱいいます。
じゃあ水筒なら安全なの?
「じゃあ水筒に入れておけば安心でしょ?」と思ったあなた、惜しい。
たしかに水筒は保冷・保温機能があるぶん、菌の増殖スピードは遅くなります。
でも! 口をつけて直飲みすれば、同じことの繰り返し。しかも水筒って洗うの面倒で、パッキンの奥に菌が潜んでたり……。
つまり、水筒でも【コップに注いで飲む】【飲み残しは捨てる】【毎日洗って乾かす】のが大事。
飲み物別リスク一覧
飲料の種類 | リスク | 解説 |
---|---|---|
水(無糖) | 中 | 栄養がないから菌は増えにくいが油断は禁物 |
緑茶・麦茶 | 低〜中 | カテキンなどに抗菌効果があるが絶対ではない |
スポーツドリンク | 高 | 糖分と塩分で菌が大喜び |
ジュース類 | 高 | 糖の楽園。菌の天国 |
コーヒー・紅茶(無糖) | 中 | 抗菌性はあるが、時間経過でリスク上昇 |
対策まとめ(やさしく言います)
-
飲みきれるサイズを買おう(1000mlとかいらん)
-
直飲みしたら、2時間以内に飲み切ろう、というか速攻で飲む!
-
水筒は口つけず、注いで飲もう
-
甘い飲料は「菌が好き」と思え
-
捨てる勇気、命を守る
最後に:見えない敵と戦うなら、知識が武器になる
「いや、でもそんなこと言ってたら何も飲めないよ……」って思いますよね。
でもね、知ってるだけで防げることがある。
夏場の体調不良が「単なる暑さ」じゃなく、「知らぬ間の菌の摂取」だったとしたら?
しかも暑さで免疫力が下がっていると、食中毒のリスクはさらに爆上がりしてしまうのです。
食中毒で毎年死亡する人、ニュースで見ますよね?ほんとに苦しいんですよ(´;ω;`)
何気ない日常の中に、気をつけるべきポイントがある、それを見逃さない注意力と知識が大切です。
水分補給、大事。でも、菌のこともちょっと思い出してみてください。
あなたと、あなたの大切な人、大切なご家族が、夏を元気に過ごせますように。祈っています。
にいのみ整体院
埼玉県さいたま市大宮区桜木町2-389 第17松ビル3階
TEL:048-783-4845