仙腸関節のトラブルと骨格の歪み
仙腸関節捻挫とは
仙腸関節とは、骨盤を形成する真ん中の、仙骨と両脇のハートの様な形の腸骨を繋ぐ関節のことを指します。
仙腸関節は仙腸靭帯という強力な組織に守られていて、関節と言えあまり動きのある関節では有りません。その可動域は平均3~7mm程度と言われ、男性より女性、高齢者より若年者の方がより大きく動く傾向があります。
この仙腸関節にズレが生じ、近くを通る坐骨神経を刺激して痛みが出てしまう症状が「仙腸関節捻挫」です。
この仙腸関節捻挫はレントゲンでは判別しにくく、そもそも仙腸関節は動かないと考えるお医者さんもいらっしゃるので、ざっくり「坐骨神経痛」と診断されることが多いようです。(間違いではありません)
また多くの「ぎっくり腰」は仙腸関節捻挫です。
痛みは主にお尻から太腿後ろ
仙腸関節捻挫の痛みは主に仙腸関節から重症化すると、臀部~大腿後部~下腿後部~足甲、足底に迄広がる事もあり、またまれに股関節の前側、鼠径部に放散痛を感じることも有ります。
痛みの出る部位が梨状筋症候群と似てるので間違いやすいところです。
仙腸関節捻挫の多くは、中腰姿勢やしゃがみこみ、ジャンプや股関節を大きく開くなど仙腸関節に負担を掛ける事で発症します。
しかし仙腸関節の片側に痛みを感じる方がほとんどです。これは骨格、骨盤の傾きが大きく関係しています。
骨盤の片側が押し上がる事で、押し上がった側の股関節は開きやすくなり、歩行動作などで仙腸関節に、より大きな負担がかかりズレやすくなってしまいます。
仙腸関節捻挫と当院の施術
骨盤の押し上がりを水平に近づけ、股関節の状態を左右対称に戻し動きを良くすれば、症状は改善していきます。
初期であれば数回で改善しますが、長期的に慢性化していると10数回を要する場合もあります。
また施術を受けたからといえ、慢性化した場合、炎症が鎮静するまでの日常生活が乱れていたり、股関節に負担を掛ける動作を繰り返すと容易に再発します。
とにかく早めに手を打つのが得策と言えるでしょう。