痛くないのに整体へ行く理由
40代・50代から考えたい「自己治癒力を最大限発揮できる身体づくり」
こんにちは。大宮駅西口の「にいのみ整体院」、院長の新野見です。
整体院というと、腰が痛い、肩が上がらない、首が回らない、ぎっくり腰になった、膝が痛い。そうなってから行く場所というイメージが強いと思います。
もちろん、それでいいんです。痛いものは痛い。今困っているのだから、まず何とかしてほしい。患者さんからすれば当たり前の話です。
ただ18年以上、人の身体を見ていると、私は時々こう思います。
「痛いところだけを追いかけ続けて、本当に身体は良くなっていくのか?」
腰が痛いから腰を揉む。肩が凝るから肩をほぐす。首が硬いから首を伸ばす。その場では楽になることもあります。
でも翌日から、また同じ仕事をする。同じ椅子に座る。同じ姿勢でパソコンを見る。同じ睡眠不足を続ける。そして数週間後、数ヶ月後にまた同じ場所がつらくなる。
「また腰が悪くなりました」
いや、ひょっとすると腰だけの問題ではないんです。
私は、ここにもう一つ必要な視点があると思っています。
自分の身体が、本来持っている回復する力をきちんと発揮できる状態なのか?
今回は、この「自己治癒力」「自己回復力」というものを、怪しい話にせず(笑)、できるだけ現実的な身体の話として考えてみたいと思います。
そもそも自己治癒力とは何なのか
整体や健康の世界では、「自己治癒力」という言葉をよく使います。
ただ、私はこの言葉を何でも説明できる魔法の言葉にはしたくありません。
「自己治癒力があれば病気は全部治る」「薬はいらない」「病院に行かなくてもいい」。そんな話をするつもりはありません。
骨折したら整形外科に行った方がいい。感染症なら薬が必要なこともあります。内臓疾患や重大な病気なら、当然きちんと検査や治療を受ける必要があります。
整体には整体の役割があり、医療には医療の役割があります。
では私が言う自己治癒力とは何か。
もっと普通の話です。
例えば指を切ったとします。血が出る。でもしばらくすれば血は止まり、数日すると傷が閉じてくる。
筋肉を使えば疲労します。でも休めば戻ってくる。
睡眠不足が続けば身体が重くなりますが、しっかり休めばある程度回復する。
誰かが24時間、身体の中に入って細胞を並べ替えているわけではありません。
身体が勝手にやっています。
つまり人間には、傷ついたものを修復する、疲れたものを回復させる、乱れた状態をできるだけ元へ戻そうとする仕組みが最初から備わっています。
私はこれを、広い意味で自己治癒力、自己回復力と考えています。
整体師が「治している」と考えすぎない
これは施術をする側の話ですが、私はかなり大切だと思っています。
整体師が患者さんを治す。
一見分かりやすい言葉です。
でも私は少し違うと思っています。
例えば腰痛の患者さんに施術する。関節を動かす。筋肉の働きを調整する。身体をゆっくり揺らす。必要な場所へ刺激を入れる。
その結果、身体が動きやすくなることがあります。
でも私が筋肉を作ったわけではない。傷んだ組織を指先で修復したわけでもない。血液を一個ずつ送り込んだわけでもありません。
最後に身体を回復させていくのは、本人の身体です。
施術者ができるのは、その身体が働きやすい条件を作ること。余計な負担を減らすこと。動きにくいところを動きやすくすること。働きにくい筋肉があるなら、少し働きやすくすること。
私はそのくらいの立ち位置でいいと思っています。
逆に言えば、どんなに高価な施術を受けても、どんなに有名な先生に触ってもらっても、毎日3時間しか寝ない、ほとんど動かない、食生活も滅茶苦茶、身体は四六時中緊張している。
それで、
「先生、あとは全部お願いします!」
いやいや(笑)。
身体にも仕事をさせてあげないといけません。
身体は毎日、小さな修復を繰り返している
私たちは毎日、身体を使います。
歩く。立つ。座る。階段を上る。荷物を持つ。パソコンをする。車を運転する。運動する。
こうした動作だけでも身体には少しずつ負荷がかかっています。
それでも普通は、毎日身体が壊れていくわけではありません。
なぜなら使った分を、身体が少しずつ回復させているからです。
使う→回復する→また使う。
この繰り返しです。
ところが「使う量」が「回復する量」をずっと上回ったらどうでしょう。
仕事が忙しい。睡眠が短い。身体を動かさない。精神的にも緊張している。ずっと同じ姿勢。休みの日もスマホを見ながらソファ。
回復する前に、また翌日の負荷が来る。
その翌日も同じ。
そしてさらに次の日も。
これは身体にとって、毎月赤字決算を続けているようなものです。
最初は貯金で何とかなる。
でも、いつか帳尻が合わなくなる。
そのときに腰痛、肩こり、強い疲労などが表面に出てくることがあります。
「昨日まで大丈夫だった」は本当に大丈夫だったのか
ぎっくり腰の患者さんで、
「先生、昨日まで何ともなかったんです」
という人は珍しくありません。
でも身体を見ると、股関節はほとんど動かない。背中も硬い。左右で脚の力もかなり違う。
私は時々、
「昨日まで痛くなかっただけじゃないですか?」
と思います。
もちろん、本当に急に起こるものもあります。
ただ中には、痛みが出たのが今日だっただけで、負担そのものはずっと前から積み重なっていたというケースもあります。
車で言えば、今日警告灯が点いただけで、オイルの劣化は昨日突然始まったわけではない。
身体も少し似ています。
だから私は、
「痛くない=絶好調」
とは考えていません。
痛くないのは良いことです。でも、身体がちゃんと動いているか、ちゃんと休めているか、ちゃんと回復できているかは別の話です。
自己治癒力は「高める」より「邪魔しない」
自己治癒力を高める。
便利な言葉なので私も使います。
ただ実際の感覚としては、
身体が本来持っている回復力を無理やり上げるというより、その邪魔を減らしていく
という方が近いと思っています。
例えば毎日3~4時間しか眠っていない人に、「もっと自己治癒力を出してください」と言っても無理です。
身体からすれば、
「寝かせてくれ」
です(笑)。
一日10時間ほとんど同じ姿勢で座っている人なら、まず動く時間を作った方がいい。
身体が緊張しっぱなしの人なら、力を抜く時間を作る。
本来働く筋肉が働かず、別の筋肉ばかり使っているなら、身体の仕事の配分を変える。
つまり身体に何か特別な能力を追加するというより、
もともと持っている能力を発揮できる状態へ戻していく。
私はこの考え方の方が自然だと思っています。
自己治癒力を邪魔しやすい5つの生活習慣
ここで少し具体的に考えてみましょう。
自己治癒力を「特別な力」と考えず、回復するための身体の仕組みと考えるなら、その邪魔をしているものもかなり普通です。
一つ目は慢性的な睡眠不足。これは分かりやすいですね。身体を使うだけ使って、整備時間を与えない。寝る直前まで仕事やスマホで頭を使い続けている人も含め、身体にオフの時間が少な過ぎます。
二つ目は長時間同じ姿勢を続けること。良い姿勢でも8時間固定されたら疲れます。私はよく「悪い姿勢より動かない姿勢の方が問題になることもあります」と話します。完璧な姿勢を固めるより、ときどき立つ、歩く、伸びる。それだけでも違います。
三つ目は運動不足と運動のやり過ぎ。何もしなさ過ぎも問題ですが、疲れているのに毎日激しいトレーニングを続けるのも回復の邪魔になる場合があります。身体は鍛える時間だけで強くなるわけではなく、休む時間も必要です。
四つ目は精神的な緊張が長く続くこと。仕事、人間関係、お金、家庭。ストレスそのものをゼロにはできません。でも身体から力を抜く時間がまったくない状態は避けたい。施術台に寝ても力が抜けず、私が腕を持っているのに自分で腕を支え続けている方がいます。「力抜いていいですよ」「抜いてます」。いや、抜けてません(笑)。本人は本当にそのくらい緊張が普通になっているんです。
そして五つ目が回復を整体や薬など外側だけに任せてしまうことです。
何かしてもらえばいい。
揉んでもらえばいい。
薬を飲めばいい。
もちろん必要なものは使えばいい。
でも、身体を毎日使う本人の生活が変わらなければ、同じ負担はまた積み重なります。
この5つを全部完璧にする必要はありません。
一つでも減らせればいい。
私はそのくらいで十分だと思っています。
休めない身体は、回復しにくい
自己治癒力というと、何か身体の奥に眠る特別なエネルギーのように聞こえます。
私はもっと普通に考えています。
ちゃんと眠れる。
呼吸できる。
筋肉から力を抜ける。
関節が動く。
必要な筋肉が働く。
身体を動かせる。
食べる。
排泄する。
休む。
こうした当たり前の身体の機能が当たり前に働いている。
これが大切です。
最近多いのは、休んでいるつもりなのに身体が休めていない人です。
仕事中はパソコン。
移動中はスマホ。
帰宅してソファに座ってまたスマホ。
寝る直前までニュースや動画。
そして、
「寝ても疲れが取れないんですよね」
そりゃ身体も、
「いつ休めばいいんだ」
となります(笑)。
人間はスイッチを押した瞬間に完全停止する機械ではありません。
身体にも、ゆっくり力を抜いていく時間が必要です。
呼吸できる身体も大切
私は施術中に呼吸もよく見ます。
忙しい方ほど呼吸が小さいことがあります。
パソコンを見る。頭が前に出る。肩が内側へ入る。背中が丸くなる。その姿勢が何時間も続く。
そうすると胸郭も動きにくくなります。
「はい、大きく息を吸ってください」
と伝えても、肩だけ上がって胸郭がほとんど広がらない人もいます。
本人は一生懸命吸っています。
でも身体が動かない。
この人に、
「もっと深呼吸してください!」
と言っても、
身体からすれば、
「だからそれができないんだって」
という話です。
だから私は、呼吸法だけを教えるより、呼吸しやすい身体の状態そのものを見ることも必要だと思っています。
横隔膜が動くには胸郭や肋骨周辺の動きも関係します。
背中がガチガチなら、その部分も見ます。
首や肩にずっと力が入っているなら、そこも見ます。
身体は全部つながっています。
身体を強く刺激すれば回復するわけではない
「疲れているから強く揉んでほしい」
これはよく分かります。
私も身体がガチガチなら強く押された方が「やってもらった感」はあります(笑)。
でも、強ければ強いほど身体が良くなるというほど、人間は単純ではありません。
疲れ切っている身体に、さらに強い刺激。
痛みに耐える。
身体は防御的に力を入れる。
それが必ずしも回復にプラスとは限りません。
にいのみ整体院の施術は、比較的やさしい刺激が中心です。
ゆっくり身体を揺らす。
関節に小さな刺激を入れる。
筋肉の働きを確認する。
必要に応じて筋出力を調整する。
「これでいいんですか?」
と聞かれることがあります。
いいんです(笑)。
刺激の強さを競技にしているわけではありません。
大切なのは、その刺激のあと身体がどう変わったかです。
首が動きやすい。
肩が上がる。
立ちやすい。
歩きやすい。
身体に力が入りやすい。
そこを見ています。
筋肉は「柔らかければ良い」ではない
整体というと、硬い筋肉を柔らかくするイメージが強いと思います。
もちろん、過剰に緊張している筋肉にアプローチすることはあります。
でも筋肉にはもう一つ大切な仕事があります。
働くことです。
例えばお尻の筋肉が本来の仕事をしていない。
すると腰や太ももの筋肉が代わりに働きます。
身体という会社はかなり真面目なので、誰かが休むと誰かが残業します(笑)。
腰が毎日残業する。
やがて腰が硬くなる。
そこだけ揉む。
一時的に楽になる。
翌日、また腰が残業する。
これでは同じです。
だから私は、筋肉が硬いかどうかだけではなく、
ちゃんと力を出せているか
も確認します。
身体の中で仕事が偏り過ぎていないかを見るわけです。
実際の施術では何を見るのか
「自己治癒力を発揮しやすい身体」と言っても、言葉だけでは分かりにくいと思います。
実際には非常に地味です。
まず、立った状態や動いた状態を見ます。
首は左右同じように向けるか。
肩は上げられるか。
身体を前後左右に動かしたときどうか。
股関節は動いているか。
脚に力は入るか。
左右の差は大きくないか。
そして患者さんが訴えている症状と照らし合わせます。
例えば腰痛なら腰だけを見るのではなく、股関節、骨盤、背骨、臀部、脚なども必要に応じて確認します。
肩の問題なら肩だけではなく、肩甲骨、胸郭、背骨、首なども見る。
そのうえで、関節へのアプローチ、筋出力の調整、やさしい揺らしなどを組み合わせます。
施術後にはもう一度動いてもらいます。
ここが大切です。
私は、
「たくさん触ったから今日は良い施術だった」
とは考えません。
身体がどう反応したか。
それを確認します。
患者さん本人が、
「あれ、さっきより回る」
「立ちやすい」
「力が入りやすい」
と感じることもあります。
身体は、ただ揉みほぐす対象ではなく、実際に動いて働くものだからです。
身体はチームで働いている
私は患者さんに、身体を会社に例えて説明することがあります。
腰部。
股関節部。
臀部。
背中部。
肩部。
首部。
いろいろな部署があると思ってください。
普通なら各部署で仕事を分けます。
ところが股関節部がほとんど動かない。
臀部もうまく働かない。
背中も硬い。
すると、
「腰部さん、これもお願いします」
「これもお願いします」
「これもお願いします」
腰部は真面目なので全部引き受けます。
そして毎日残業。
半年後、
「もう無理です!」
となる。
そのとき腰だけを責めて、
「腰が悪いですね」
では少しかわいそうです(笑)。
問題は、
身体全体の仕事の配分
かもしれません。
そこを変えていくことが、身体が回復しやすい環境を作ることにつながります。
当院で考える「川上」と「川下」
にいのみ整体院では、身体の問題を見るとき、「川上」と「川下」という考え方を大切にしています。
例えば腰痛なら、今現在腰が痛い。
腰周辺の筋肉や関節などを確認し、現在ある症状に対して施術する。
これが川下です。
腰が痛い人に、
「原因は別だから腰は知りません」
では困ります。
今ある痛みはちゃんと見ます。
その一方で、
なぜ腰にそこまで負担が集中したのか。
こちらも見る。
股関節なのか。
背骨なのか。
筋肉の働きなのか。
長時間座っていることなのか。
運動不足なのか。
睡眠不足なのか。
身体の緊張なのか。
これが川上です。
今起きている問題にアプローチしながら、問題が起こりやすい身体の環境も整える。
この両方が必要だと思っています。
そしてその先にあるのが、
人間が本来持っている自己治癒力、自己回復力を発揮しやすい身体をつくること
です。
身体を治すというより「治りやすい条件」をつくる
私は「整体で治します」という表現より、
「身体が治りやすい条件をつくる」
という方が好きです。
植物を考えてみてください。
葉っぱを上から引っ張っても成長は早くなりません。
水をやる。
光が当たる。
土を整える。
適した温度にする。
すると植物自身が育つ。
人間も少し似ています。
私たち施術者が身体を外から無理やり治しているのではなく、その人の身体が自分で回復しやすい環境へ近づけていく。
これは地味です。
派手な言葉ではありません。
でも18年以上身体を見てきて、私はこの考え方が一番自然だと思っています。
40代・50代から差が出るのは「戻れる身体」
20代の頃は多少無茶しても何とかなります。
夜更かし。
飲み会。
睡眠不足。
運動不足。
仕事。
それでも寝れば戻る。
ところが40代、50代になると、
昨日の疲れが今日もいます。
時には一昨日の疲れまでいる(笑)。
ここで私は、
「もう年だから仕方ない」
で終わらせたくありません。
確かに年齢による変化はあります。
でも、年齢に合わせて身体の使い方と回復の仕方を変えればいい。
40代、50代から大切なのは、
「さらに頑張れる身体」
だけではなく、
「使ったあとにちゃんと戻れる身体」です。
働いたら休める。
動いたら回復する。
忙しい時期が終わったら身体を戻せる。
一時的に無茶をしても、また元の状態に近づける。
仕事のできる人ほどアクセルを踏む能力は高い。
だからこそ、ブレーキと整備も必要です。
アクセルだけ高性能で、ブレーキとタイヤがボロボロ。
そんな車、怖くて乗れません(笑)。
人間も同じです。
健康は「何を足すか」より「何を減らすか」
健康の話になると、
このサプリがいい。
この水がいい。
この食品がいい。
この運動がいい。
何かを「足す」話が多くなります。
もちろん必要なものもあります。
でも自己治癒力を考えるなら、
引き算も同じくらい大切
だと思います。
睡眠不足を少し減らす。
座っている時間を減らす。
スマホを見る時間を少し減らす。
身体に力が入りっぱなしの時間を減らす。
無理をする日を減らす。
過度な飲酒を減らす。
100点を目指す必要はありません。
私は健康のために人生全部を犠牲にするのも違うと思っています。
酒を飲みたい日もある。
美味いものを食べたい。
旅行に行けば夜更かしもする。
仕事に夢中になって無茶する時期もある。
人生だから、それでいいんです。
大事なのは、
無茶を一切しないことではなく、無茶をしても戻れること。
私はこっちの方がずっと現実的だと思っています。
自己治癒力があるから病院はいらない、ではない
ここはハッキリ書いておきます。
「人間には自己治癒力がある。だから病院はいらない」
これは違います。
骨折しているのに、
「俺の自己治癒力を信じる!」
と言って放っておく。
いや、まず病院に行ってください(笑)。
強い痛み、麻痺、急激なしびれ、発熱、原因不明の体重減少など、病気が疑われる状態なら医療機関で評価を受けるべきです。
自己治癒力という言葉は、医療を否定するための言葉ではありません。
私はむしろ、
医療で必要なことは医療で行い、整体でできることは整体で行い、本人が変えられる生活は本人が変える。
この組み合わせが一番合理的だと思っています。
医療と整体を敵同士にする必要はありません。
得意分野が違うだけです。
40代・50代は「環境整備」を始めるにはちょうどいい
40代、50代は、まだ普通に動けます。
仕事もできる。
旅行にも行ける。
ゴルフもできる。
美味しいものも食べられる。
だから身体のことを後回しにしやすい。
「まだ大丈夫」
そう思います。
でも65歳の身体は、65歳の誕生日に突然できるわけではありません。
40代、50代、60代と使ってきた先にあります。
だから私は、
身体に大きな問題が出るまで待つのではなく、
まだ動けるうちから、回復できる身体の環境を整えておく
という考え方があっていいと思います。
老後のためだけではありません。
来週仕事をするため。
来月旅行に行くため。
今年ゴルフを楽しむため。
今の生活を楽しむためでもあります。
整体を受ける30分より、残りの23時間30分
当院の施術は基本的に30分程度です。
では残りの23時間30分はどうするのか。
ここがかなり重要です。
整体を30分受けて、
その後10時間座りっぱなし。
睡眠4時間。
食事も適当。
また翌日同じ。
これでは身体も大変です。
だから生活の中で、少し歩く。
立つ。身体を動かす。
眠る。休む。
深呼吸する。
食事をする。
こうした普通のことを大事にしてほしいと思っています。
正直、健康に関しては、
派手な必殺技より地味な基本の方が強い
です。
これは空手や格闘技にも少し似ていて、派手な技ばかり練習しても基本が弱ければどうにもならない。
身体も同じだと私は思っています。
身体は「能力がない」のではなく、能力を使えていないこともある
身体が不調になると、
「筋肉が足りないのかな」
「サプリが必要かな」
「もっと運動しないと」
と何かを足したくなります。
でも身体を見ていると、
能力そのものがないのではなく、
持っている能力をうまく使えていない
こともあります。
筋肉はあるのに力が入らない。
関節は壊れていないのに動かない。
睡眠時間は確保しているのに身体が休めていない。
呼吸はしているけれど、胸郭がほとんど動いていない。
つまり身体のスペック不足ではなく、
「持っているスペックを発揮できていない」
という状態です。
ここを整えていく。
これも自己治癒力を発揮しやすい身体づくりの一つだと考えています。
「治してもらう身体」から「自分で回復できる身体」へ
整体院に来ると、
「先生、治してください」
と言われることがあります。
もちろん、そのために来ているので気持ちはよく分かります。
でも私は、
「全部私が治します」
とは思っていません。
主役はその人の身体です。
私ができるのは、身体の状態を見て、必要なところへ刺激を入れ、その人が持っている回復力を発揮しやすい状態へ近づけること。
患者さん自身ができることもあります。
睡眠。運動。食事。休息。
身体の使い方。
その両方が噛み合った方が自然です。
身体を外から治してもらうだけではなく、自分自身が持つ回復力を使える身体へ。
私は、そこに価値があると思っています。
人間の身体は、かなりよくできている
考えてみれば、人間の身体はすごいものです。
傷を作れば修復する。
疲れれば眠くなる。
暑ければ汗をかく。
寒ければ熱を逃がしにくくする。
運動すれば、それに合わせて適応しようとする。
体内では24時間、こちらが頼んでもいないのにいろいろな調整が続いています。
私たちは普段、それを当たり前だと思っています。
でも本当はかなり優秀なシステムです。
だから私は、身体に無理やり何かをさせるより、
この優秀なシステムが本来の仕事をしやすい環境をつくる
方が自然だと思っています。
健康になるために人生があるわけじゃない
最後に、ここは私の価値観です。
私は健康のためだけに生きる必要はないと思っています。
毎日完璧な食事。
酒は禁止。
夜更かし禁止。
甘いもの禁止。
遊び過ぎ禁止。
仕事し過ぎ禁止。
全部我慢して100歳まで生きる。
本人がそれで幸せなら構いません。
でも私は少し窮屈です(笑)。
美味いものを食べたい。
酒を飲みたい日もある。
旅行に行きたい。
仕事に没頭したい。
ゴルフもしたい。
家族や友人と遊びたい。
人生なんだから、そういうことを楽しむために身体があると思っています。
だから身体を整える目的は、
「健康になること」
そのものではない。
健康な身体を使って、やりたいことをやること。
そこが目的です。
自己治癒力を最大限発揮できる身体へ
にいのみ整体院で私が大切にしているのは、単に痛いところを揉んで終わることではありません。
今ある腰痛、肩こり、首の痛みなどにはもちろんアプローチします。
これが川下です。
でも同時に、
なぜそこに負担が集まったのか。
身体はちゃんと動いているのか。
筋肉は働いているのか。
関節は動いているのか。
呼吸はしやすいか。
身体は休めているか。
日常生活の中に、回復を邪魔しているものはないか。
この川上も見ます。
その先にあるのが、
人間がもともと持っている自己治癒力・自己回復力を、できる限り発揮しやすい身体へ整えていくこと。
施術者がすべてを治すのではありません。
身体が治ろうとする。
身体が回復しようとする。
私たちは、その邪魔になっているものを減らし、動きにくくなっているところや働きにくくなっている部分に少し手を貸す。
私はそれくらいが、人間の身体に対して一番自然だと思っています。
パソコンは買い替えられます。
スマートフォンも買い替えられる。
車も乗り換えられる。
でも、自分の身体は基本的に一生この一台です。
何十年も頭を支えてきた首。
何百万歩と歩いてきた膝。
毎日身体を支えてきた腰。
よく考えれば、かなり頑張っています。
だったら壊れるまで使い倒すのではなく、ときどき身体にも仕事をしやすい環境を与えてやる。
眠る。動く。休む。食べる。笑う。
そして必要なときには身体を整える。
自己治癒力というのは、何か特別な魔法ではありません。
身体が本来できることを、本来できる状態にしておく。
私はそう考えています。
40代、50代から先も仕事をする。
遊ぶ。
旅行へ行く。
美味いものを食べる。
好きなことを続ける。
そのために身体があります。
身体を治すために人生があるのではない。人生を楽しむために、身体を整える。
そしてその身体が持っている回復力を、できるだけ邪魔せず、最大限使える状態にしておく。
それが、にいのみ整体院が考える「身体への自己投資」です。
大宮駅西口
にいのみ整体院
院長 新野見 純







