整体とは
日本で整体は、大正時代にアメリカの三大療法であるカイロプラクティック・オステオパシー・スポンディロセラピーとと日本古来の手技療法と組み合わせ、名付けたのが始まりと言われています。
日本国内では野口晴哉先生により整体操法(野口整体)が考案され整体という言葉が有名になりました。「体を整える」から整体ですね。
今ある症状に対して治そうとする西洋医療に対して、症状の原因を突き止めて治そうとするのが東洋医療であり、一見症状に関係の無い部位にも施術をし筋骨格全体の歪みを整え、自己回復力や免疫力を向上を目的とする場合もあります。
痛みが有る、体調が悪い、というのは一つの症状でありその根本の体の歪みを改善するのが整体です。
整体により整える部位
整体で整える部位は骨格、筋肉、神経、内臓、これらを中心に手技を行います。
骨格で中心となるのは骨盤、脊柱、頭蓋など正中線上に位置する部位、肩甲骨や股関節、膝関節などの大きな関節ですが、指先の様な小さく細い部位も高い施術効果があります。
筋肉は表面に近い浅層筋、神経は体表面に出ている、または浅い位置の神経が施術対象です。
内臓のほとんどが肋骨に守られているので、直説施術を行える部位は限られます。
ただしそれら神経、筋肉、内臓はそれぞれに刺激を入れる事により「反射」という反応が起き、直接コンアクト出来ない部位まで変化を出すことは可能です。
整体の元となった手技療法
カイロプラクティック・・・もともと磁気治療家であったダニエル・デヴィッド・パーマーが、1895年に創始した手技療法です。
治療法として主に手技による関節アジャストメントと脊椎マニピュレーションをおこないます。
施術法は主に脊椎やその他の身体部位を調整(矯正)することにより、骨格のゆがみを矯正し痛みの軽減、機能改善や自然治癒力の向上を目的としています。
WHO(世界保健機構)はカイロプラクティックを代替医療として認め、現在では世界約80カ国からなる世界カイロプラクティック連合 (WFC) という団体まで発展しています。
北米を中心にカイロプラクティックの施術者は、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、EU諸国、南アフリカなど約40カ国が資格として認めています。
オステオパシー・・・1874年にアメリカのアンドリュー・テーラー・スティル博士が考案した手技療法です。
オステオ(骨)とパシー(病気、治療)という言葉を掛け合わせて命名しました。手技療法を中心とし自然治癒力の向上を目的としているのは、カイロプラクティックと非常に似ていますがオステオパシーは哲学が異なります。
スティル博士は身体構造の異常は、血液、リンパ液脳脊髄液体液など体液の循環に影響を及ぼし、神経伝達や免疫の低下を招く要因と考え
1.身体は精神と一つのユニットである
2.身体は自己調整、治癒能力を持つ
3.身体は機能、構造と相互に関係している
4.合理的な治療は3つの原則に基づいて行われる。
という原則を則っています。
カイロプラクティックが脊柱、骨格を矯正する事を主とするのに対し、オステオパシーは脊柱だけでなく筋肉や膜などの軟部組織も施術の対象としています。
またオステオパシーはアメリカで発祥しましたが、その後フランスで発展し、現在、そのレベルは徒手療法の世界最高峰と言われています。
カイロプラクティック同様,オステオパシーは医療でも認められており、医師と同等の資格としてDO(ドクターオブオステオパシー)が認められています。